普段目につく「アンケート調査」を
作りマーケットリサーチ会社などで
働くリサーチャー（調査員）の仕事
について、２７年間にわたりマーケ
ットリサーチ会社に勤めた自分が説
明します。
これを読むことでアンケート調査を
作っているリサーチャーの仕事が理
解できます。
【アンケート調査】リサーチャーの仕事のとは？
「アンケート調査」をするリサーチ
ャーがどんな仕事をしているのか、
また、どのような知識が必要なのか
わかります。
リサーチャーの仕事
調査の準備
コンセプトシートの作成。依頼先の
クライアントが抱えている課題を聴
取し、欲しいデータを集計・加工後
した後、意思決定を判断するための
報告書を作成するまでのスケジュー
ルを組み、予算を算出します。
既存資料を参考にする
リサーチをする前に関連する既存の
情報を収集（国勢調査の結果から全
国の性別や 年代の人口構成を調べ
る）し、実施する調査をスムーズ出
来るようにします。
調査を行うテーマによって調査対象
者に特殊な条件が付く場合は、調査
対象者の保有率や使用率、市場規模
などを調べどのくらいの割合で出現
するかをを調べておきます。下調べ
はとても大切です。
サンプル数の決定
アンケートで聴取する意見の数が多
いほど調査の精度は高くなりますが
、調査の誤差、調査期間や予算など
のバランスを考慮し、調査対象（母
集団）からどのくらいの数を聴取す
るのが良いのかを決めます。
一般的な定量調査では、最低サンプ
ル数は３０サンプルと言われ、それ
以下の数では、参考程度にとどめ報
告書では述べません。
調査方法
訪問調査、郵送調査、留め置き調査
、対面調査、CLT調査、電話調査、
WEB調査、ミステリー調査などの調
査方法の中から、課題や問題に合っ
た調査手法を決定します。
調査票の作成
調査方法、調査目的、調査方法、サ
ンプル数、期間、予算、が決まった
らクライアントが欲しいと思ってい
るデータを収集するための調査票を
作成します。
単一回答、複数回答、自由回答など
、質問のタイプがあり内容に応じて
最も適切なタイプを判断して作成し
ます。
作成のポイントは、最も聞きたいと
思う項目については、調査のはじめ
や終わりに聞くのではなく、対象者
との親和性がとれる7問目～10問目
くらいに入れると対象者の本音を上
手く聞き出すことが出来ると言われ
ています。
また、質問数が多く長くなると、対
象者の回答意欲を下げてしまい、せ
っかくの回答があやふやになり結果
の精度にも影響してしまいます。
調査時間としては、３分くらいから
長くても３０分くらいまでが妥当で
す。
フィールドワーク（調査実施）
調査票が出来たら、複数の調査員や
オペレーター、リクルーター、モデ
レーターなどに周知するためのガイ
ドを作成し、選択した調査方法でデ
ータを収集します。回収率や精度を
あげるための工夫を考え実行します。
フィールドワークは、調査の報告書
を作成する上で重要なので、なるべ
く クライアントと立ち合い、進捗
状況や途中での微修正などすると、
さらに精度の高いデータを集めるこ
とが出来ます。
調査結果の分析・報告
集めたデータは集計します。集計は
主にクロス集計を使用し集計の際は
、分析軸を決めて項目と掛け合わせ
て行います。
また、ケースに応じて、必要な分析
（クラスター、コレスポンデンス、
主成分など）を行います。
調査結果は、グラフや表などを入れ
、わかりやすい形で報告書を作成し
ます。報告書には、調査の目的、調
査手法、調査期間、サンプル数調査
対象を記入し、要約と各論にわけて
作成します。
リサーチャーに必要な能力
リサーチャーに必要な能力は、調査
手法の種類や実施方法、統計確率の
知識、見積もりの算定、フィールド
ワーク調査員の教育、調査票作成の
ためワード、エクセル、パワーポイ
ント、集計や分析を行うソフトウェ
アのSPSSやAssum、エクセル統計
、太閤などがあります。
それぞれは、書籍やマニュアルで勉
強することが出来ますが最も大切な
のはこれら使って行う「経験」だと
思います。
経験は、書籍やマニュアルでは勉強
出来ないので少しでも多くの「経験」
を積むことが、良い「調査」が出来
る条件であると思っています。これ
からリサーチャーを目指す方には、
少しでも多くの調査を経験されてい
くと良いと思います。
まとめ
今回は。市場調査・世論調査を行う
リサーチャーの仕事についてご紹介
しました。業務はたくさんあります
がやりがいのある面白い仕事で社会
にも貢献できる仕事です。
最後までご覧いただきありがとうございました。
コメント