アンケート調査を行う環境は、調査
手法ごとに変化をしてきています。
それぞれの手法がどのように変化し
たのかを説明します。
現在のアンケート調査の日本での市
場規模は、WEB調査が調査全体の
半分を占め、その他の調査手法につ
いては、それぞれ概ね10%程度です
。
調査コストに関しては、環境が厳し
くなっているにも関わらず、WEB
調査や新しいコンピューター技術の
普及によりリーズナブルになってき
ています。
【アンケート調査】アンケート調査環境の変化
訪問調査
訪問調査は、日本の市場調査・世論
調査においてはメインで行われてい
ましたが、個人情報保護法、住民基
本台帳の閲覧の制限、マンションや
アパートのオートロッック化などの
影響により、協力率も減少している
ため、今後、調査の手法として厳し
くなっていくと思われます。
ただし、熟練した調査員が調査する
ことで、精度については変わらず高
い方法なのは変わりません。
郵送調査
WEB調査の普及により、コストや
時間、手間のかかる郵送調査も減り
つつあります。メリットとして機微
な質問ができるので、学校のいじめ
問題や個人の病歴の調査などおいて
まだまだ利用されています。
留め置き調査
訪問しての留め置き調査として行
われる国勢調査もWEB調査へ移行
していること、また調査員の確保
が難しいことから減少傾向にあり
ます。
自記入式であることことから、情
報を正確に把握したい市町村など
に主に利用されています。
対面調査(デプスインタビュー)グループインタビュー
対面調査については、もともと専
門性の高い調査対象者なので難し
く環境にあまり影響されない手法
です。最近ではZoomなどを活用
して行われ効率は良くなってきて
います。今後もネットやコンピュ
ーターの技術の向上で効率が良く
なると思われます。
CLT調査(セントラルロケーションテスト)
ひとつの場所で行う中央集合調査も
、環境に影響されない調査手法です
が、都市部の会場が少なくなってき
ていて押さえるのが難しくなってき
ています。また、実施するに当たっ
ては、地元警察に届け出も必要なた
め地域によっては出来ないところも
出てきています。
電話調査
個人情報保護法やスマートフォンの
普及により、従来の固定電話での調
査法は、かなり難しくなっています
。固定電話の契ん約数は年々少なく
なっているのに加え、若年層のほと
んどがスマートフォンで固定電話を
保有しないため、固定電話だけでの
正確な調査が難しいのが現状です。
RDD法やスマートフォンへの架電を
取り入れるなど新しい取り組みもさ
れています。
WEB調査
調査全体の半分を占めるWEB調査は
、年々需要が高まっています。
低価格に加え、一度に広範囲にわた
る多くの調査対象者に時間を気にせ
ず行えるからです。
ただし、純粋想起の質問が出来ない
ことやポイントや謝礼目当ての参加
者が多いため、データを参考にする
際には注意をして見ることが必要で
す。
まとめ
コンピューターの発達に伴い、様々
なメリットのあるWEB調査は今後も
調査の主流ですが、調査環境の悪化
でそれ以外の調査手法は難しくなり
ますがWEB調査にないメリットを活
かして環境の変化に対応することが
必要です。
また、ひとつの調査手法では難しく
なってきていますが、いくつかを調
査手法を組み合わせたMIX調査の研
究も今後ますます増えていくと思わ
れます。
それぞれの調査手法には、一長一短
がありますが、今後もインターネッ
トやコンピューターの技術の向上に
よりそれぞれ効率が良くなり、正確
で精度の高い調査ができるものと思
います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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