【アンケート調査】内閣支持率が各社同じではない理由

内閣支持率 アンケート調査

衆議院議員選挙など選挙関連の報道
がされる際の疑問に内閣支持率など
がテレビ局や新聞社によって同じに
なっていないということがあります。

何故、各報道機関の支持率が同じに
ならないかという疑問について実際
に調査の現場で27年間携わった自分
がわかりやすく説明します。



【アンケート調査】内閣支持率が各社同じではない理由

結論から言うと各社とも、間違った
数字は発表していないということで
す。内閣支持率というのがどのよう
な方法で発表されているかについて
説明します。

調査方法

新聞社もテレビ局もメインで行って
いるのが電話での全国一斉調査です。

その他にも訪問調査WEBでの調査
もありますが、訪問調査では時間が
かかり過ぎたり、WEBでは有権者か
どうかわからない人も答える可能性
があるので電話でオペレーターが地
域や性別、年齢を確認して聞く方法
が早くて正確らしいと言われている
ところから電話調査がメインとなっ
ています。

では、この電話のよる緊急世論調査は、
いつ行われているのでしょう?
電話調査なんてかかってきたことない。
という方が大半だと思います。

サンプリング

それもそのはずで、日本全国民が約1億2
千万人いるのに対し、電話してアンケート
を聞くのは、それぞれの新聞社やテレビ局
によりますがおおよそ1000~2000人
らいの方です。
(電話がかかってくる確率は宝くじにあた
るくらいの確率です。)

支持率が出された後のネット記事のコメ
ント欄を見ると、たった1000~2000人
で正確な調査が出来るわけがない
、と思
われる方の意見を多く見かけますが、そ
のようなときは、料理の味見を想像して
みて下さい。

お味噌汁を作るときに、味噌を入れた後
にしっかりとかき混ぜて味見をしてその
お味噌汁ができているかどうか確認しま
す。全部飲んで確かめなくても味見をす
ることで全体がわかります。(サンプリ
ングと言います。)

先ほどの1000~2000人も、日本全国民
約1億2千万人を良くかき混ぜてその中か
ら取り出した味見と同じ考え方です。そ
れを統計学というものを使って、1000~
2000人から日本全国民の1億2千万人を
判断しています。

各新聞社やテレビ局の数字が違う原因の
一つは、このかき混ぜ方の違いです。か
き混ぜ方が適切に行われないと、味の濃
い部分、薄い部分ができてきて、全体の
味がはっきりとわからないというものに
なります。

混ぜ方以外にも、調査主体の会社名によ
るバイアスなどの影響も少なからずはあ
ると言われています。これが偏りになり
ます。

調査票や聞き方による違い

その他に違う原因として、調査票におけ
る選択肢の数や、質問の訪ね方にありま
す。例えば、A新聞社では、「支持する」
「支持しない」「わからない」という3
つの選択肢で、選択肢は対象者に提示し
ないとします。

Bテレビ局では、「支持する」「どちら
かと言えば支持する」「どちらともいえ
ない」「どちらかというと支持しない」
「支持しない」という5つの選択肢があ
り、対象者に選択肢を提示したとします。

A新聞社では、3つしか選択肢がないこ
とに加え、選択肢を提示しないので調査
対象は、答えに悩むことになります。そ
こで聴取するオペレーターが「どちらか
と言えばどうでしょう」などと聞くと、
対象はどちらかに決めないと考えどちら
かを答えることになります

いっぽうBテレビ局では、選択肢が5つあ
り、しかも提示されるので、迷っていて
も「どちらともいえない」という回答を
選ぶことが出来るのです。

このような違いも、支持率が各社で同じ
にならない原因と考えられています。

では、A新聞社の調査方法とBテレビ局の
調査法ではどちらが正しいのかというこ
とですが、これは、どちらも正しいとい
うのが正解です。

調査といものは統計学をベースに考えて
いるので、100%正解というものがあり
ません。そういった意味では万能ではあ
りません。

統計誤差

難しいことは省きますが、調査結果には
必ず誤差というものが含まれるので
す。(「サンプリング誤差」「回答誤差

統計調査を行う場合は、この誤差をいか
に少なくするかを考えて行うもので、先
ほどのA新聞社、Bテレビ局も、この
誤差」をなるべく少なくするための方法
を行っています。

具体的に内閣支持率調査の誤差とは、先
ほどの味見の際にしっかりかき混ぜたた
が、端っこをすくって味見してしまった、
サンプリング誤差
聴取したオペレーターが、データを入力
する際に間違ってしまった、対象者本人
が嘘をついたなど(回答誤差)が具体的
な誤差となります。

集計をして数字を出す際には、もちろん
この誤差を考慮した上で計算するので出
た数字にも誤差が含まれています。

誤差は、聴取した人数により変化します
が、統計学では、誤差は数値(ここでは
聴取した人数)が大きくなれば、小さく
なっていきます。

誤差は、1000の場合、2000の場合、
3000の場合、それ以上になど数値の大
きさにより変わり、誤差一覧表(標本
誤差サンプリング誤差で検索される
といくらでも出てきます。)を参考に
誤差を含めた数字で再度、各社の結果
をみると、各社ともほぼ同じ数値の範
囲内であることがわかってきます。

では、誤差を少なくするためには、1
万人くらいに聞いた方が良いんじゃな
いの?と思われるかもしれません。確
かに、1万人に聞いた方が誤差も少な
くてより精度も高いでしょう。

しかしながら、忙しい現代社会で、1
万人に調査をするには、時間と費用
かかります。なるべく誤差を少なく、
しかも現実的なことを考慮した上で、
1000~2000というもので判断してい
るのです。

調査結果の見方

各社、調査結果を出す時は、調査方法、
電話の場合はRDD法(ランダムデジッ
トダイヤリング)が主流、期間と回収
、サンプル数(回収数)調査票など
が必ず載っていますので、内閣支持率
を見る際には参考にすると、各社で同
じにならない理由がわかってきて面白
いと思います。

例えば、回収率ですが、100人から10
人しか答えてもらっていなければ残り
90人の意見は反映されていないことに
なります。ですから回収率をあげてな
るべく満遍なく多くの人の意見が取り
入れることが必要です。

RDD方式とは、全国の電話番号の局番
に下4桁をコンピューターでランダムに
組み合わせた数字を使ってかける方法の
ことです。ほかにも
下一桁だけランダムにしたものなど(
ラスワン)各社で方法は違います。

電話調査が行われる期間は週末を含める
ことが多いです。これは、普段は仕事で
電話に出る機会がない人にも、休みの日
であれば聞くことができるからです。

最近は固定電話の加入率が、令和2年の
通信白書によると69%くらいで全国民を
カバーできないことがあり、スマホを含
めた携帯電話の普及率96%)の方が高
いことから、携帯電話にもかけている
社もあります。

回収後は、全国46都道府県の人口性別年
齢の構成に応じた重みをつけて集計(ウ
ィエイトバック集計)をして結果を発表
しています。

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まとめ

各社同じではない内閣支持率ですが、具体
的な数字が出ると結果の数字だけをみて比
較し。その結果同じでないと感じてしまい
ますが、各社とも同じ日程や環境、同じ条
件で調査をしているわけではなく、その調
査時点で各社とも正しく行われているもの
なので、多くの結果を複合的に判断すると
良いでしょう。

最後までご覧いただきありがとうございました。


アンケートモニター

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