27年間、調査会社でアンケート調
査に携わりましたが、その間は失敗
も多くしていてその都度、クライア
ントや調査対象者へ謝罪に行ったり
していました。失敗はしたくてする
ものではなく作業が錯綜していたり
ルーチンな作業で緊張感が薄れた時
に起こりがちです。
今回はアンケートにおける失敗につ
いてお話します。これを読むことで
失敗に対するなにかしらの考えの気
づきになればと思います。
【アンケート調査】アンケート調査で失敗
どのような仕事でも、失敗があるよ
うにアンケート調査においても失敗
があります。どのような失敗があっ
たかについて説明します。どれも笑
えない失敗ばかりですが、実際にし
てしまった失敗です。なにかしらの
参考になればと思います。
調査票の選択肢作成ミス
時系列調査をしている時に調査票の
選択肢を最終の打ち合わせで決めた
ものではなく、その前の段階のもの
を使用してフィールドワークをし、
報告書を作成する段階で気づきまし
た。時系列調査だったということも
あり、社長、直属の長とともにクラ
イアントに赴き謝罪をし調査自体が
なくなってしまったというものです
。年間の売り上げが良かった作業だ
ったので、ミスをしたその当時はか
なりの期間、凹みました。ミスをし
た経緯を始末書に書いて提出しまし
た。
このミスは、調査に慣れ始めた時に
起こったもの、ルーチンの時系列作
業であったため油断が生じて起こっ
たものでした。これ以降は調査票の
最終稿の確認は何重にも行うように
なりました。
顧客のクレーム
自動車関連の仕事を請け負っていた
時の話で、顧客に電話をかけて利用
状況や満足度を聞くものでしたが、
あいにくその車がリコールの対象で
あり、販売店とのトラブルから調査
の電話をかけた時に本部の名前を名
乗ったところ調査対象者からの個人
情報に関するクレームが発展して大
事になり、社長をはじめとする調査
関係者全員でクライアントとなるメ
ーカーのマーケティング部へ謝罪に
行きました。
その当時の販売店のマーケティング
担当者からはブランドを傷つけた責
任を取れと迫られ、電話をかけたす
べての顧客にわび状をすぐに送るこ
とで責任を果たすことというもので
、その日から丸2日、社をあげて徹
夜でわび状を作成し送りました。も
ちろんお詫び用の謝礼もつけて出し
ておりコストはかなりのものでした
。それ以来、自分はそこのメーカー
の自動車を長年、愛車として乗って
いましたが購入することをやめまし
た。今では、そのメーカーも競合他
社に抜かれかなり落ち目となってい
ます。マーケティング担当の態度を
見ればそうなるのも仕方ないと思っ
ています。
これをきっかけに顧客に電話をかけ
る際には、クライアントの背景から
念入りに調べ、クレームになりそう
な要素はすべてチェックしておくよ
うになりました。
調査フレームを電話帳ではない電子データで行った
これは、電話調査のフィールドワー
クで起こったもので、まだ経験が浅
かった自分は、普段は電話帳を使用
してかけなければならないところ効
率を優先し電子データの電話帳を使
って行ってしまいました。
効率のみを考えた結果で回収は出来
ましたが、調査対象者からクライア
ントに直接電話があり電話帳に載せ
ていないのになぜ電話がかかって来
たと説明を求められ電子データを使
ったことが問題となり謝罪に行きま
した。調査を効率だけの面で考えた
結果のことでこれ以来、効率だけで
考えるのは改めるようになりました
。また、今では電話帳は作ららずR
DDサンプルを使用したもに変わっ
ています。
キャンペーンの事前事後で事後の結果が下がった
これは、フィールドワークを正しく
行っても起こり得るものですがキャ
ンペーンをしている企業からすると
大問題になるもので、キャンペーン
直前に行った調査の結果が事後に行
った調査よりイメージが下がるとい
う現象が起こるものです。
実際にそのサービスや商品が良くな
いとイメージも下がることはありま
すが、調査を依頼している企業から
すると調査のやり方に原因があると
言ってきたりします。もちろん原因
がある場合もありますが、基本的に
調査を行う際には十分に注意を払っ
て行うのでその可能性は低くなりま
す。
結果が下がった原因の説明責任を果
たすため資料をそろえてクライアン
トに何度も説明に行きました。はじ
めから結果ありきで調査を行うと稀
にこのような結果になるときがあり
ます。実際に有効票を多めにとって
数字を意図的に変えることも可能で
すが、下がっているという事実は変
わらないのでクライアントからの評
価が下がったとしても本当の事を言
うことは大切だと思っています。
また、これに似たものとしては購入
実態などもあり、調査をする対象者
の選定が違うと結果も上手く出ない
場合があります。
調査対象者からのクレーム
自分は27年間調査会社に勤めてい
ましたが調査対象者の自宅まで謝罪
に行ったことはありません。他の会
社では良くあることで、クレームに
対して担当者が直接、調査対象者へ
の謝罪に行きます。自分は、そのよ
うになる前の段階で調査対象者に納
得をしてもらうようにしています。
謝罪に行ったことはありませんが、
謝罪文は実際に何度も送りました。
まとめ
27年間勤めていると様々なアクシ
デントや失敗を経験します。今でこ
そ、お話出来るまでになりましたが
、当時はかなり落ち込んでしばらく
業務に支障が出るほどでしたが失敗
を繰り返さないためにも失敗から学
ぶことが多いのだと思っていて恐れ
ずに行動していくことが成長につな
がるのだと思います。
日本の会社に勤めると、失敗しない
ことが良いことのように思われがち
で、失敗をフォローしてくれる上司
や会社がほとんどいないことにガッ
カリしていました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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